中国離れる富裕層、世界最多1万5200人 巨額の資産持ち出し その理由、人気の移住先は?
◆流出先の国に好機か? 見解分かれる
大移動を始めた中国富裕層に対し、見解は分かれる。アメリカの政策コラムニストであるキャサリン・ランペル氏は、ワシントン・ポスト紙に寄稿し、中国からの富裕層や高技能労働者の流入は、アメリカの経済や技術革新にとって大きなプラスとなるとの見解を示している。
アメリカの大学や研究機関、企業において重要な役割を果たすことが期待されるほか、富裕層の移住は、アメリカの不動産市場や消費市場に直接的な利益をもたらすとの主張だ。優秀な人材を引きつけるために移民政策を緩和する必要があると氏は唱える。
一方、流出先の国は課題も生じる。ニューヨーク・タイムズ紙は、中国の富裕層が大量に不動産を購入することで、特に都市部の不動産価格が急騰する恐れがあると指摘する。国内の人々が住宅を入手できない可能性が生じる。
また、文化の摩擦や所得格差の拡大も懸念される。富の流出が止まらない中国側だけでなく、異文化が流入する移転先国においても課題が生じる恐れがありそうだ。
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