ハリー・スタイルズ ベネチア国際映画祭で演技、音楽、ファンに言及
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ハリー・スタイルズは俳優デビューからまだ日は浅いものの、クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』にはじまり、近日公開を控えた『ドント・ウォーリー・ダーリン』や『僕の巡査』と、すでに役者として華々しい経歴を誇る。しかし、人気歌手でもある彼は9月5日に行われたベネチア国際映画祭で、「演技をしていると自分が何をしているのか、さっぱりわからない気分になることが多々ある」と明かしている。
ハリーはマディソン・スクエア・ガーデンでの公演の合間をぬって、共演者のクリス・パインやジェンマ・チャンとともに『ドント・ウォーリー・ダーリン』プレミア上映会に登壇した。
『ドント・ウォーリー・ダーリン』で彼が演じたのは、ミッドセンチュリースタイルの実験的コミュニティで、クリス・パイン演じるカルト的カリスマ指導者が運営する謎めいたビクトリー・プロジェクトで働くジャックだ。フローレンス・ピューは、ジャックの妻で、何も質問をしない代わりに何不自由ない暮らしを送るアリスを演じる。間もなくアリスは、この張りぼての生活に生じた亀裂に気が付く。
スターが一堂に会する映画祭のなかでも、ハリーの登場にはとくに大きな期待が寄せられていた。プレミア上映会に先立って行われた記者会見では、ファンやキャリアについてなどの質問が飛び交った。オリヴィア・ワイルド監督と再び仕事をともにする可能性についても問われたが、肯定も否定もしなかった。
芸術の世界で二足の草鞋を履き脚光を浴びるハリーだが、音楽と演技には似ているところがあまりないという。「個人的には、さまざまな点で真逆のものだと感じています。音楽を作るのは、とてもパーソナルな活動。演技にも自身の経験から引き出せる部分はありますが、大半は、ほかの人物のふりをして演じるものです。他人になりきれるのが、最も楽しいところだと思います。音楽を長くやってきましたが、演技の何が好きかというと、自分が何をしているのかさっぱりわからない気分になるところです」と話している。
5日朝、プレミア上映会のレッドカーペット前にはまだ開始まで数時間あるにも関わらず、いい場所を確保しようとファンが押し寄せていた。多くのファンがハリーの音楽に触れ、それぞれの日々が変わったという。
「これまで支えてくれた人々にはとても感謝しています。とくにファンにはいつも、自分らしくリラックスして、自分を表現できる場所をもらっています。そんな場所を僕からも皆にあげられたらいいですね」とハリーは語っている。
By LINDSEY BAHR AP Film Writer
Translated by t.sato via Conyac