◆ワースト10位：マルタ

　マルタは総合43位でワースト10の中では最も上位だが、生活の質が49位と下位に沈んだ。特に車社会向けインフラへの不満が強く、車のインフラに不満と答えた人が57%（世界平均13%）、都市環境への不満が65%（同17%）、環境配慮型の商品やサービスの不足を指摘する人が44%（同17%）にのぼる。海外生活の必須事項も43位で、銀行口座開設が「とても難しい」と感じる人が69%（同21%）と突出している。

一方、海外での仕事は36位で平均的、個人財政は26位と比較的良く、定住のしやすさも21位で「文化に慣れやすい」「居心地が良い」との声が支えになっている。とはいえ、生活の質と必須事項の弱さが総合を押し下げた。

◆ワースト9位：イタリア

　イタリアは総合44位。最大の弱点は海外生活の必須事項で48位と低く、現地の官僚的な手続きが難しいと答えた人が68%（世界平均39%）、銀行口座開設が難しいとした人が35%（同21%）だった。海外での仕事も47位で、報酬が公平でないと感じる人が29%（同20%）、雇用市場への不満が45%（同27%）、キャリア機会への不満が34%（同22%）と働き方の満足度が伸びない。

一方で個人財政は33位、定住のしやすさは29位と中位にあり、生活の質は28位とこの国の中では最も良い評価で、気候や食文化の魅力が下支えしている。それでも「生活の土台の不便さ＋仕事面の不満」が総合順位を低迷させた。

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