ディースクエアード:東京五輪金のマルセル・ジェイコブスがコレクションを満喫
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ディーン・ケイティンと双子の兄弟であるダン・ケイティンは、ミラノに創立したブランド、ディースクエアードの最新コレクションを発表した。終演後のバックステージでディーンは「波は七つが一つになって押し寄せますが、我々が乗っているのはその三番目です。あらゆる種類の波がやってきますが、幸せな波を起こせればと願っています」と述べている。
カナダ出身のケイティン兄弟は2023年春夏コレクションで、ボブ・マーリーの1970年代のヒッピーとサーファーを掛け合わせたスタイルにインスピレーションを得た前向きなビジョンを提示した。
今回のメンズコレクションには、花柄のサロンスカートにリネンパンツ、スタッズをあしらったレザージャケットにネオプレンのトップス、ゆったりとしたライトカラーの水着にしなやかなアノラックパーカーなどを取り揃えており、個性を出せる幅の広さが見られる。スーツジャケットには、ルーズなパラシュートパンツを合わせた。パターンやカラーがぶつかり合って、ハッピーな雰囲気を演出する。落ち着きのあるアジュールブルーを、ネオンサーモンで引き立てるなど、フェード感のあるカラーとパステルカラーを対比させた。
ディーンは「コレクションはとてもパワフルで、とてもピースフルです。いまの時代、愛情を共有することこそ必要だと思っています。どこもかしこもネガティブなもので溢れていますから。1970年代は、平和と愛の時代でした」と語る。
ルックには、ビーズアクセサリーやニットキャップ、つば広のビーチハットなどを合わせた。足元は厚底サンダルとスラウチソックスの組み合わせだったり、カラフルなデッキシューズやハイキングブーツだったりとさまざまだ。
ディースクエアードが描くビーチの世界では、シャツはオプション的な位置づけである。最前列の席で観覧していたイタリア代表五輪スプリンター、マルセル・ジェイコブスもそれにのっとり、レザージャケットからタトゥーをのぞかせていた。
バックステージではジャケットをさっと脱ぎ、最新のタトゥーを披露。金メダルを獲得した東京五輪にちなんで、左腕に富士山と日本の寺院が描かれていた。
ジェイコブスは「明日にはトレーニングを再開します。いまは羽を伸ばす時間なんです」と話している。オレゴン州ユージーンで7月15~24日に開催される世界陸上への出場を控えており、翌週にはアメリカへ発った。
テキサス生まれのジェイコブスはイタリアで育ったこともあり、常にファッションが大好きだったという。レースに出場するときには、スポーツ用のネックレスやブレスレットを身に着けることで有名だ。
ジェイコブスは「スペシャルなアイテムとあらゆるディテールにいつでも目を向けています。レースのときだろうが、どんなものにも自分のスタイルを通したいです」と話している。
By COLLEEN BARRY AP Fashion Writer
Translated by t.sato via Conyac