ゼニア:ベーシック回帰のサステナブルなコレクション

Luca Bruno / AP Photo

 ゼニアは、自社のなかでも最大規模を誇る工場でランウェイショーを開き、観客を招待した。夕暮れ時に開催されたショーはビエモンテ州にあり、ゼニア家が所有する広大な自然公園を見渡すことができる。家族経営の同企業がサプライチェーンを厳しく管理する様子が明確に示された。

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 ゼニアのコレクションは、形状、素材とも軽快な印象が醸し出されていた。

 パンツもしくはバミューダパンツを合わせたスポーツスーツから、独創的なツイストを加えたチュニック、もしくは印象派画家による風景画を彷彿とさせるようなインターシャ編みのニットウェアにいたるまで、そのフォルムは本質的であり境界線は最小限に抑えられていた。上質なニットウェアは透き通っており、差し込んだ光によってほのかに光沢している。アクセサリーとして、マクラメ編みのクロスボディバッグなどが披露された。

 タバコやマロン、コーヒーのカラーパレットにライトブルーとパウダーローズが加わり、大地をイメージさせる。

 ゼニアは、端切れやリサイクル材など、サステナブル素材の使用を推進している。同時に、原毛から繊維、そして衣服にいたる全工程を自社で厳しく管理し、持続可能な生産工程に新たな投資を行っている。

 ショー終盤にゼニアは、2023年以降、新店舗がオープンする都市に1万本の木を植える計画を発表した。

By COLLEEN BARRY AP Fashion Writer
Translated by Mana Ishizuki

Text by NewLuxe 編集部